5/12
前へ
/120ページ
次へ
見上げてくる亜紀の頭を撫で、並んで屋上を出た。 「じゃ、また放課後、」 「はーい!」 階段前で、本当にぶんぶんと音がしそうな程亜紀は手を振って、教室へ戻っていった。 それを見届け、私も教室へ帰った。 放課後、私は駅前で亜紀を待っていた。 時間帯もあってか、小さい駅にしてはかなり込み合っていた。 ブレサーのポケットから携帯を取出し、メールをチェックする。 『李華さん すみません、部活のミーティングが入ったので少しかかります! 待たせてごめんなさい!』 パチンと携帯を閉じて、柱にもたれかかる。
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1104人が本棚に入れています
本棚に追加