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「久しぶりだね、李華」
俯いたままのミチルは、運ばれてきたカフェラテに話しかけた。
「うん、」
「元気だった?」
「うん、」
「良かった。」
顔を上げないまま、カフェラテに話しかける。
以前のミチルは、二重の優しい瞳で、私を見つめながら話していた。
顔を上げないなんて、本当に変わってしまった。
「ミチル、」
目の前のアイスコーヒーを一口飲み、ゆっくりと名前を呼んだ。
「ん?」
「顔、上げてよ。」
「えー」
ミチルはそう言いながら、カフェラテを一口飲み下した。
「ほら、久しぶりに会う人の顔を見るの、何だか恥ずかしくない?」
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