第11章 新しい出会い

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一日ベリアルの情報を集めてはみたが、分かったのはアイツが最低最悪の捻くれ者って事くらい。 地獄の街(ヘル・タウン)の悪魔達は兎にも角にもベリアルの事はあまり詳しくないと言うばかりで弱点を知らない。 知っていても話さないだろう。 上位悪魔の弱点なんて言えば殺されるらしい。 そう言えば前にベリアルが上位悪魔侮辱罪としてMrを指名手配していた。 本当にある法律なのか。 ん? 待て、なら答えてくれるはずだ。 「マルコシアス、起きているなら来てくれ」 そう言えば部屋の中心に紫色の陣のようなものがでてきて、そこから人型のマルコが現れた。 眠たそうだが・・・・・・タイミング悪かったか? 「悪い、寝る所だったか?」 「気にするな。 それで我に何の用だ?」 堂々とした立ち振る舞いをしながら欠伸をしてる姿が何だかシュールで、俺は笑いそうになるのを堪えながら気になっていた事を質問した。 「ベリアルの弱点を知らないかと思ったんだ」 「あのペテン師の弱点・・・・・・ふむ、敢えて言うなら正しい事、だな。 あやつは根っからの悪魔だからなのか正しい事に対してものすごく臆病なのだ」 そう言えば、いつだったかMrが暴走していた時に俺にシュウを止めて下さいと言った時があった。 その時──耳を真っ赤にしていた。 「あとはプライドだな。 あやつはプライドが高い故に馬鹿にされると普段からは想像出来ないほど感情的になって暴走する事がある、本人は無自覚かもしれないがアレは立派な弱点になるだろう」 「なるほど、正しい事とプライドか・・・・・・」 「一つ質問がある。 何故あやつの弱点を?」 話しても良いのだろうか。 いや、どうせ嘘をついてもバレる。
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