第12章 イカれた堕天使

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──現在。 「貴方は少し調子に乗りすぎですね、今まではルシファー様に命じられていたので手を出す事ができずに困っていましたが・・・・・・もう我慢できません」 そう言ったベリアルはふわっと宙に浮いて空中に見たことも無い文字をスラスラと書き始めた。 なんだ、あれ、空中に文字? それに何語だ? 「ベ、ベリアル様! それは禁忌とされて、」 「私を侮辱する者は誰でも許しませんよ──全てを無に還し、消しされ。 禁忌術、ヘル・ブレット!」 会場に居た悪魔の言葉を遮り、ベリアルが文字をポンッと叩くと、その文字が眩い光を放つ。 Mrに腕を引かれて抱き締められた俺には何が起きているのか分からない。 でも、会場に居た悪魔の悲痛な叫び声や絶叫が響いてきて俺は目を瞑った。 大丈夫、大丈夫、きっと大丈夫だ・・・・・・。 そう言い聞かせながら震えそうになるのを堪えていれば少しして、なにやら違和感を感じ取った。 そしてゆっくり目を開けて、Mrから離れれば、 「なんなんだ、これは・・・・・・」 目の前に広がったのはだった。 さっきまで俺やMrが居た建物、中に沢山居た悪魔達が消えてた。 俺、Mr、ベリアル、以外の全てが。 地面には赤黒い血が散乱していて、俺はさっきの悲痛な声を思い出してしまい身体が震えた。
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