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それから各自自己紹介をしつつ、少しづつ雑談で時間が潰していった。そして一通り、話終えると酒のせいか顔を赤くしながら悪魔が言った。
「そう言えば、パーティしてて忘れてたが、お前の名前を聞いてなかったなー・・・・・・なんなんだ?」
「俺の名前は黒羽輝だ、悪魔には難しいだろうから普通に『クロ』と呼んでくれ」
すると、悪魔は嬉しそうに笑って言った。
「クロか!中々良い名前だ!!」
どうやら、気に入った様だ。
背中をバシバシと叩いてくるのはやめてほしいが俺もなんだか嬉しくなって笑みを浮かべる。
すると少し離れていた悪魔が俺に言った。
「よし、クロ!酒を少しだけ飲ませてやる!」
そう言うと、急に近付いてきて、飲み口を近づけられ──あっという間に俺の口に酒を入れた。
ゴクッと口に含んでいたものを反射的に飲み込み胃に到達すると身体中が焼けるように熱くなって俺は口元から酒が零れるのを止められなかった。
しかし、それを気にすることもなく、酔っている悪魔はグラスを傾け続ける。
「お、おい・・・・・・っ、やめっ・・・・・・!」
俺が制止しようとするが、既に手遅れ。
視界がグラつき始めた。
天国に居るであろう、母さん、父さん、なにより可愛い妹・・・・・・俺は地獄で非日常を過ごしてます。どうか、俺を見守っていてください。
そんな事を考えてるとプツンと意識が飛んだ。
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