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ちょうど怪我をしていた心臓辺りに雷でも落ちたような強い痛みが走ったが、声はすでにだせなくなっていたお陰で嫌な悲鳴をあげずに済んだ。
「ミス、ター・・・・・・?」
彼の全身を覆っていた真っ黒なものがなくなっていき、驚いたような表情をしたまま固まってた。
・・・・・・幸せです、クロくんの手で死ねるなんて。
クールな性格なのかと思っていれば意外とカッとなりやすくて、お人好しでいつも他人の事を思いやって、そのくせ自分の事は二の次で、超がつくほど色々と鈍感で、でも変な所でカンが良い。
抱き締めたら抱き締め返してくれるとこ、好きと言ったら困った顔をするとこ、誰かが傷付いたら自分が傷付いたように悲しそうな顔をするとこ。
・・・・・・そして、人に偏見を持たないとこ。
好きな所をあげたらキリがないくらい。
そのくらい貴方が大好きなんですよ、クロくん。
どうしても伝えたい言葉があって私はクロくんの肩に頭を置いて、耳元の近くで小さく呟いた。
「クロくん・・・・・・生きて、くださいね」
これが私が望む最後の願い。
ああ、これでも考えたんですよ?
「傍に居させて」とか「ハグをさせて」とか、色々と考えたんですがやっぱり私は貴方にずっと永遠に生きててほしい。 幸せに暮らしてほしいんです。
だって私はクロくんの、
──ストーカーですからね。
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