第2章 カラスと天使

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「助けにきたって.・・・・・・別に俺は困ってなんかはいないぞ?ここは面白くて良い奴らばかりだし」 俺は無難に答えた。 何てことない会話だったのだが、何故か仮面男のまとっている雰囲気が少し冷たくなった気がした。 「本当に貴方は変わってませんね・・・・・・」 「は?」 変わってないって何だ? 俺はコイツに会った事がないのに、何で、コイツは知ったようなことを?知り合いに居たか? 俺は仮面男の言葉に違和感を感じていた。 何かがおかしい。 でも、その何かが分からない。 「ああ、自己紹介をしてませんでしたね!私はMr.マスク!訳あって本名は名乗れません、以上!!」 そう言ってMrは名乗り、 「あっ、そういえば、裏話なんですけどね、貴方をここに連れてきたのも私なんですよ!」 と言った。いや、それは一体どう言う意味なんだろうか?そもそも、この仮面男も一体何者だ。 「連れて来た?なら俺は何で死んだ??」 「そ、それは、極秘事項と言いますか・・・・・・教える事はできないんです。時が来たら話しますよ!」 ヘンテコなカラスの仮面に、派手なツギハギだらけのシルクハット、血のように赤い燕尾服(えんびふく)。 悪魔には見えないのだが、地獄に居るという事は天使や人間でもないだろう。だとしたら死神? 俺は疑問を感じつつも、とりあえず目の前の男の話しに耳を傾ける事にした。 すると、Mrは一度目を閉じ、息を吐いた。 「私実は・・・・・・」 するとタイミング良く扉がノックされた。 どうやら、誰かが来たみたいだ。俺はMrから目を離して、ベッドから立ち上がり扉を開けた。
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