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「助けにきたって.・・・・・・別に俺は困ってなんかはいないぞ?ここは面白くて良い奴らばかりだし」
俺は無難に答えた。
何てことない会話だったのだが、何故か仮面男のまとっている雰囲気が少し冷たくなった気がした。
「本当に貴方は変わってませんね・・・・・・」
「は?」
変わってないって何だ?
俺はコイツに会った事がないのに、何で、コイツは知ったようなことを?知り合いに居たか?
俺は仮面男の言葉に違和感を感じていた。
何かがおかしい。
でも、その何かが分からない。
「ああ、自己紹介をしてませんでしたね!私はMr.マスク!訳あって本名は名乗れません、以上!!」
そう言ってMrは名乗り、
「あっ、そういえば、裏話なんですけどね、貴方をここに連れてきたのも私なんですよ!」
と言った。いや、それは一体どう言う意味なんだろうか?そもそも、この仮面男も一体何者だ。
「連れて来た?なら俺は何で死んだ??」
「そ、それは、極秘事項と言いますか・・・・・・教える事はできないんです。時が来たら話しますよ!」
ヘンテコなカラスの仮面に、派手なツギハギだらけのシルクハット、血のように赤い燕尾服。
悪魔には見えないのだが、地獄に居るという事は天使や人間でもないだろう。だとしたら死神?
俺は疑問を感じつつも、とりあえず目の前の男の話しに耳を傾ける事にした。
すると、Mrは一度目を閉じ、息を吐いた。
「私実は・・・・・・」
するとタイミング良く扉がノックされた。
どうやら、誰かが来たみたいだ。俺はMrから目を離して、ベッドから立ち上がり扉を開けた。
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