![d9de9ed0-7cb5-4bb5-89f4-bee6928f29b7](https://img.estar.jp/public/user_upload/d9de9ed0-7cb5-4bb5-89f4-bee6928f29b7.jpg?width=800&format=jpg)
「お前は、誰なんだ、人間!!!!!」
・・・・・・うわ、見た目は可愛いのに勿体ないな。
俺はそんな事を考えながら目の前で仁王立ちしている少女に向かって「黒羽輝だ」と自己紹介した。
「皆にはクロって呼ばれている。もし俺を呼ぶ事があるなら呼んでくれ、怪我してなくて良かった」
「うっ・・・・・・そ、それで、クロは何で私を助けたりしたんだ、お前と私は知り合いでもないだろう」
「知り合いじゃないと子供を助けたら駄目なのか?」
そう言って俺は少女の真っ赤な髪を撫でる。
しかしそう言われた少女は、困惑の表情を浮かべていて俺は苦笑いしてそっと抱き締めてやった。
すると背後から声が飛んできた。
「クロくん、私にもハグしてください!」
「私がしてあげますよ」
「・・・・・・お前に言ってない」
声の変わりようが凄いんだが。
「というか、する、しない、以前に黒羽さんは貴方の
せいで怪我してるんですよ?もしかしたら貴方の
せいで死んでしまうかもしれませんねぇ?」
いや、死なない。というか、めっちゃ、『せいで』を強調しているな、わざとなのか?
ん?Mr.?何でそんなに固まって・・・・・・
「私のせいでクロくんが・・・・・・?」
いやいやいや、Mr.、大丈夫だ。少し冷静になって考えれば俺が死んでいるという事が分かるはず。
なんでだ?そうMr.に言いたいのになぜか口が動かない・・・・・・もしかしてあの変態悪魔の仕業か!?
「手当てをしたくとも敵である貴方がこの場に居る限り、背を向けるわけにはいきませんから。まぁ、つまり、彼を助けたいのなら今日は帰ってください」
「・・・・・・分かった。また来ますね、クロくん」
そう言ってMr.は消えていった。
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