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──パリンッッッッ!
頭を刺すような音が聞こえて思わず耳を塞いだがその音は遠くなるどころか、どんどん近付く。
「ベリアル様!屋敷が、ア、アスタロト様の攻撃に耐え切れず・・・・・・結界が壊れてしまいました!!」
部下らしき悪魔の叫びに俺が目を見開くと同時にベリアルが俺の頬に手を触れさせながら言った。
「黒羽さん、ここでお待ちを。強い悪臭を感じたらこの指輪を鼻の前にかざして下さい、そして彼の言葉を真に受けないように。良いですね?」
「あ、ああ」
「私はお客様をもてなさないといけない」
そう言ったベリアルの瞳には殺気が放たれていて俺は身を竦め、渡された指輪を右手に着けた。
アスタロト・・・・・・Mrを騙している悪魔。
そして、俺の、敵。
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