第9章 最後のデート

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『・・・・・・貴方は私の命の恩人です。 なのになんで自分を卑下するような事を言うんですか?』 『不快な気持ちにさせたら悪かった、俺もわざとやってるわけじゃない。 ただ、そういう事を数え切れないほど言われてきたから癖になってる』 『──クロくんは、カッコ良くて、頭が良くて、誰よりも優しい人です。 全人類が貴女の全てを否定しても私は貴方を見捨てない事を誓います』 『慰めてくれてありがとな、ストーカーさん』 『だからストーカーじゃありませんよ!!!』 『後一つ約束してくれないか? もし、俺が死んで地獄に堕ちたら、寂しくないよう傍に居てくれ』 『えっ、良いんですか? 絶対に後悔しますよ?』 『お前は変態で嫉妬深いストーカーだが、誰より俺を思ってくれてる。 だからお前が良いんだ』 『──分かりました、約束します』 『んっ・・・・・・何で、鼻と、首筋に、キスなんか?』 『したくなったからです』 『ふっ、やっぱりセクハラ親父だな。 まぁ、少しくらいなら許してやるよ、無自覚ストーカー』
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