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「ッ・・・・・・!」
なにかに身体を押されるようにして一気に身体を起こせば目から溢れるように数滴の涙が落ちる。
「な、んだ、今の夢・・・・・・Mrと俺?」
しかも、やけに仲良くなかったか?
『後一つ約束してくれないか? もし、俺が死んで地獄に堕ちたら、寂しくないよう傍に居てくれ』
俺があんな事を言うわけないだろう。
確かに俺は寂しがり屋だ、だが口には出さない。
・・・・・・俺にもプライドはあるからな。
『その魔法は貴方が言うように他人の記憶を移した物で本来の記憶ではありません。誰がやったかは分かりませんし、どこまでが他人の記憶なのかも私には分かりませんが、もしかしたら貴方の性格そのものが他人の性格なのかもしれませんね』
ベリアルの言う事が本当なら、俺の性格は本当に変わってしまったのか? 家族の記憶も間違いか?
「・・・・・・肝心のMrも居ないしな」
隣で寝ていたはずのMrは既に居なくなっていて、触ってみたがベットは冷たくなっていた。
だが、枕元に手紙が置いてあった。
『愛しいクロくんへ。
昨日は一緒に居てくれてありがとうございます、とても嬉しかったです。 こんな変な男とデートだなんて嫌だったでしょう? すみませんでした。
生きている頃から素晴らしい人でしたが、ここに来てから貴方は魅力的になってしまって・・・・・・複雑な気持ちです。 認めるのは嫌ですが私は嫉妬深いので、他の人と仲良くする貴方を見てるとモヤモヤしてきて・・・・・・耐えられませんでした。
でもアスタロトという悪魔が私を殺してくれると言ったので、付いていきます。 貴方は優しいので私を止めようと傷付いてしまうので、今まで言わずにいましたが、今日が計画の実行日なので話す事にしました。 お願いですから止めないでください。
それと、貴方の記憶を変えたのも私です、本来の記憶を思い出せば悲しむと思って・・・・・・私が憎く感じるかもしれません。 でも、絶対に何が起きたとしてもベリアルだけは信じないでください。
アイツは天使の顔をした大悪魔なんです、魔王の座だけではなく現世をも壊そうとしています。
ですが私ではベリアルに勝てません。
なのでどうか──ベリアルを信じないで下さい』
俺が手紙の内容に唖然としていれば背後から強い殺気を感じて、それと同時に首を締められた。
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