空気階段

2/2
30人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
空気階段のネタの魅力は、かたまりさんの飄々とした佇まい、そしてもぐらさんのインパクトの強い風貌にあると感じる。 もぐらさんは、「歯がなく、定職についていなそうなおじさん」の役をすることが多く、これがはまり役である(実際、もぐらさんも奥歯がない)。また、かたまりさんの女装も美人なので、是非見ていただきたい。 二人の演技力の高さはもちろんのこと、二人の見た目の違いから生まれる独特の空気感や、この二人だからこそ成り立つコントが多いと感じている。 セリフではなく、表情、間などで感情を表す演技派。説明的なセリフを入れずに、自然な会話を通して状況説明をするのがうまい。 おすすめコントを2本挙げる。 「呪い」 https://youtu.be/i8Ai3iRBAm0 サムネイルのインパクトがすごいが、どういうストーリー展開でサムネイルの場面にたどり着くかが分かったとき、アハ体験と笑いを同時に楽しめる。二人とも(ギャグや言葉遊びなどの)笑わせるためのセリフを言っていないし、終始シリアスな演技をしているはずなのに笑えてくる。二人が真剣に悩んでいるように見えるほど、おかしみが増してくる不思議なコントである。 「電波のおじさん」 https://youtu.be/hSqCVthKhKU もぐらさんはよくこういうおじさんを演じるのだが、もぐらさんにこの喋り方をされたら笑わずにはいられない(と私は思っている)。一人で喋っている「電波」系のおじさんだと思ったら…というネタ。とにかく見てください。 公式YouTubeチャンネルには、DVDになっていない過去の単独ライブの映像も残されている。キングオブコントから気になった方は、是非他のネタも見てほしい。 独特な設定にもかかわらず、それに違和感をおぼえさせず、世界観に引きずりこんでいく演技力や構成力。自然なセリフや表情による状況説明。是非とも私もその技術を盗み、小説を書くときに活かしたい。これからも応援し続けます。サイコゥ!サイコゥ!サイコゥ! (2021.10.03記)
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!