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テレビの横に置いてある時計をみると、午前4時をまわっていた。
啓太も食べおわり、空になった2つのカップを台所へと持っていく。
机の上に頬肘をついて、後ろ姿の啓太を眺める。
家に来たら進展あるかなあと思ったけど、いつものようにラーメン食べただけで終わりそう。
やっぱり、私のことただの仲の良い友達としか思ってないのかなあ。
そう思うと、これまでの酔いも熱も冷めてきて、だんだんと眠気がまぶたに覆いかぶさってきた。
ふあぁぁぁ。
頬杖を腕枕にして、テーブルに突っ伏す。
「夏菜、ベッドで寝な。俺が床で寝るから」
頭の上から啓太の声が聞こえる。
「……ううん。大丈夫。ちょっと仮眠するだけだから」
首をちょこっと左右に振り、眠気に抵抗する。
だめだめ。
まだ、今日はやることがあるんだ。
啓太が動かないなら、私から行かないと。
「……5分たったら起こしてよ」
「いや、もう寝たほうがいいよ」
「だって……まだ啓太から……」
好きって聞いてないから……。
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