0人が本棚に入れています
本棚に追加
4話〜赤の鍵〜
燐「お邪魔しまぁす…」
ガチャ
ドアを開けた。
本棚が沢山ある凄く綺麗な部屋だった。
あれ…?小さい男の子が立ってる。
どうやら泣いているようだ
匠みたいな子だな…と思って話しかけてみた
燐「こんにちは。どうしたの?」
男の子「こんにちは…っ、僕の名前はリツだよぉ…っ。あのね…っ、僕落とし物しちゃったの」
泣きながらそう言った。
燐「本当?じゃあ一緒に探そっか?」
リツ「いいの…!?お兄ちゃんありがとう……!」
燐「おう!落とし物って何?」
リツ「あのね…僕の…花の髪飾り。」
燐「髪飾りね。分かった」
リツくんは少し長めの髪をしていた
多分、なんでも似合うんだろーなー
燐「うーん…どこにあるんだろう?」
探しても探しても見つからない。
リツ「お兄ちゃん…どう?そっちは見つかったぁ…?」
燐「見つからない…どこに落としたか分かる?」
リツ「うーん…どこだっけ、本を読んでたから…そこの棚かも。脚立使ってたら落っこちちゃって…」
燐「なるほど、ここら辺探してみるよ。リツくんはあっち探してみて」
リツ「分かった」
リツ視点
リツ(いつもはみんな嫌だ。とか言ってくるから○してるけど…このお兄ちゃんは 探してくれるから大好きだな)
リツ「あ…」
リツはぼそっと声を出した
燐「ん?見つけたのか?」
リツ「あっ……いや!なんでもない…!」
嘘ついちゃった
燐「ならいいけど…」
燐「うーん…」
こんなに一生懸命探してくれるお兄ちゃんになんで嘘ついちゃったんだろう
リツ「お兄…ちゃん!」
燐「ん?どうした……え?なんで泣いてんの?」
リツ「嘘ついちゃったの…ごめんなさい!髪飾り見つけたよ…」
燐「!よかったな、大丈夫。泣かんくてええよ。嘘をつくことなんて人間なんて誰しもやる。リツはいい子だな、よく頑張った」
リツ「ありがとう……っ。お兄ちゃん」
燐「大丈夫。……あれ?リツの持ってるの、赤の鍵になってるぞ」
リツ「あ、あれ!花の髪飾りは…まあいいか、これお兄ちゃんにあげるよ!」
燐「お、ありがとな。リツくん……ごめん。いつか会ったら髪飾り返す。またな」
リツ「いいの?ありがとう!待って、お兄ちゃん僕も着いてく」
燐「リツくんがそうしたいんならいいぞ」
リツ「やったぁ!」
ガチャ
扉を開くと
愛姫「おかえり!ってその男の子は?」
燐「ん?この子はリツくんだよ」
愛姫「ま、まさか誘拐したとかじゃないよね?」
燐「ちげーよ!!」
喬太「可愛いな、リツ」
リツ「わぁ、お兄ちゃん身長高い!」
喬太「そうか?あんがとな。リツは小さくて可愛い」
リツ「むぅ、僕もお兄ちゃんみたいにおっきくなるもん」
喬太「それはどうかな?」クスッ
リツ「弄らないでよぉ、次は誰が行くの?」
最初のコメントを投稿しよう!