告白代理人はじめました

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ネット上で半ば冗談半分で始めたサービス「代理告白人」。オファー0を目論んでた俺は、予想以上の反応に嬉しさよりも恐怖を感じていた。依頼者、依頼内容が遠方もしくは、単なる冷やかしやいたずらっぽいオファーを落としていくとたった1件にまで絞り込む事が出来た。しかしこの1件がクセ者だった。依頼主は、中学の同級生ハヤト。ハヤトが俺に代理で告白させようとしてたのは、何と俺も密かに狙っていたクラスメイトの薫子だったのだ。ハヤトとは、幼稚園からの腐れ縁で大学生になった今でもその友情は、続いている。また薫子とも同様に小学校からの友情が続いている。ハヤトは、俺が薫子の事が気になってる事は知らない筈、純粋に友人を通しての告白という事になる。薫子は、どうなんだろう。長い事付き合ってきたが一瞬たりとも恋沙汰に陥った事なんて無かった。 「おーい。」来た。何も知らない薫子がやって来た。久し振りに会う薫子は少し大人びいていた。髪は、ブラウン系に染められ毛先は軽くカールし今時の女子大生になっていた。 「元気だった?」優しい微笑みで顔を覗き込んでくる薫子に思わず胸がキュンとした。待てよ、こんなにお洒落で生き生きしてるのは既に彼氏がいるのでは?。だとすればハヤトとの友情も壊す事無く丸く収まる。 「お、おう。そっちは?彼氏でも出来たか?」冗談じみたノリで直球で問いかけてみた。 「何よ急に?。呼び出した理由ソレ?」一瞬で薫子の顔が曇った。マズい!軽弾み過ぎた!後悔したが後のまつり。最悪だ、ハヤトの告白を前にこの空気、どう責任取るんだ俺!?。 「帰ってイイ?」急に立ち上がった薫子の手を思わず握りしめた。 「ハヤトが、ハヤトがお前の事好きだってよ」半ば強引で流れに乗せた告白になってしまった。どの位そうしてただろう、薫子は振り向きもせず 「離して」て軽く俺の手を振り払い足早に立ち去ってしまった。ハヤトすまん、自分の不甲斐なさに涙が滲んだ。電話でハヤトへ結果を伝えた。 「悪かったな、変な事頼んじまって」そう話すハヤトの変な優しさが逆に俺の心を痛めた。ハヤトとの電話を切り間もなくの事だった。薫子からの着信だった。着信画面を前に俺は、軽く混乱していた。どうする出るか?スルーか?。ちゃんと謝ろう、そう思い恐る恐る電話に出てみた 「も、もしもし・・・」 「もしもし、私・・・。話したい事があるの。私ねハヤトの事・・・」 終
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