Epilogue

13/20
4762人が本棚に入れています
本棚に追加
/176ページ
……はい? わたしはきょとんとした顔で、すっぽりと自分を包み込んでいる高木を見上げた。 「これからは…あなたを…見るだけじゃなく…… ……危なっかしくて…目が離せない……あなたのことを……僕が…守っていくから……」 その顔は相変わらず、美しい笑みを(たた)えて続けている。 「水野局長に……あなたの妹を…諒志さんの見合い相手に……勧めたのは…僕だけど……彼女のことを……人生の伴侶に…選んだのは……諒志さん自身だから……」 思わず、目を見開いて息をのんだ。 「だから、もう……いいかげんに…観念して……七瀬さん……」 ……わ、わたしのこと、どこまで知ってるの⁉︎ だけど……心なしか、彼の声がせつなげに聞こえるのは気のせいだろうか?
/176ページ

最初のコメントを投稿しよう!