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夜中、1時過ぎの辺りだったか、歯を磨きながらいつものTVを何となく観ていた。
4時間程前に就寝した筈の鸚哥が物音に気づき止まり木から下の水飲み場まで降りてきた。小首を傾げながら、此方を見る姿は何とも愛らしい。
歯ブラシを持っていない方の手の指で水飲み場の摘みに指を置くと、開閉部の戸が少し上に浮き上がってぎっこんばったんと上下した。
鸚哥は首を傾げ、上下する水飲み場の上で上手くバランスを取っていた。
下には新聞紙を挟みで細く切って作ったクッションが隙間なく敷き詰められている。足場の金網は足の骨をある可能性が高いと聞いたので、最初から入っていない。落ちても問題はないだろう。
最近余り構ってあげていなかった所為か、わくわくしている時に見せる首の上下運動が始まった。だが、5分も経たない内に飽きてしまったのか、隣の餌箱へと移動しようとタイミングを見計らう動きを始めた。
表情豊かな鸚哥は顔を餌箱へと向けて完全に飼い主よりも餌箱の中にある様々な穀類を見つめていた。
いざっ、片足を上げて隣に移ろうとした時、シーソーは下へと急降下した。
バランスを崩して、よろめいた鸚哥は下の新聞紙の上へ落ちそうになるのを何とか堪えて、そのまま止まると思わず冠羽が中ぐらいまで逆立った。
「焦った〜」
と思わず呟くのが聞こえた気がした。
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