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お母さんたちやおばあちゃんを“でっかい女3人”と称するのはちょっとおもしろいが、小さな乙音を招いているのはむしろ智のおばあちゃんとお母さんなのだ。出会ったころのアタシを思い出すとかで楽しいらしい。
「居心地悪いんなら、智がうちに来ればいいじゃん」
「ばっかやろう、女の家になんか行けるか」
「なにジダイサクゴなこと言ってんの。武士かよ」
「なんだその口のききかた。お前はちょっとくらい女らしくしろよ」
あとから思うに、アタシも智も思ったことをそのままポンポン言える相手は互いしかいなかったのだろう。気の置けない関係、ってやつ。
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