(´ฅω•ฅ`)チラッ

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(´ฅω•ฅ`)チラッ

side シアン シ「また来てる…」 私とリアンが家を出て2年が経った 何回、携帯と電話番号を変えても 両親からメールと電話が来る 内容は今すぐ家に戻って来い リアンを差別しておいてないが帰ってこいだ シ「ふざけるのも大概にしろ」 そう呟くとひょこっとレオが覗いてきた レ「あー、前に言ってた両親の事ですか?」 リ「まさか、また帰って来いって メール来たの?」 シ「そうだよ…ほんと何なのかね 帰る気は無いよ」 絶対に帰ってやらない 私ならいい、リアンが縛られるのは 耐えられない だから、私達はあの家を出た リ「1回なら帰ってあげてもいいんじゃない?」 まさかの返答だった リアンが帰ってあげてもいい なんて言うとは思わなかった レ「あ、あの! 不安でしたら 私もついていきましょうか?」 シ「いいの?」 レ「はい!」 まぁ、死ぬ前に1度だけでも 顔を見せに行くか 親にメールを送っていく 数日後 休みを取り、実家へ向かった ヘルサムズロットを出て 暫く車を走らせる 30分程走らせた所に実家がある ウ「シアン様、リアン様…お帰りなさいませ」 シ「ただいまウィリアム」 ウ「そちらのお嬢様がレオナルド様 でございますね」 レ「はい、レオナルド・ウォッチと申します」 リ「ところであの人達は? 子供が帰ってきたのに出迎えも無いの?」 ウ「昨日からお二方が帰ってくると 騒いでらっしゃったので 今はおやすみを」 あいつらはガキか! ウ「立派になりましたな」 シ「ありがとう」 その後は、部屋に案内された 2年ぶりに帰ってきた家は 何も変わってなかった レ「ウィリアムさん、いい人ですね」 シ「うん、あの人は本当にいい人だよ アイツらとは大違い」 レ「あ、あの! この家も牙狩りの家系なんですか?」 シ「そうだよ」 リアンだけを縛るつもりだったんだろう 「あら~、シアン! 帰ってきたのね!」 コイツら、寝てたんじゃねえーのかよ てか、リアンもいるんですけど シ「リアンもいるんだけど それと職場の後輩も連れてきてるから」 「あら、帰ってきてたのね… 可愛いお嬢さんね!」 やっぱり、リアンの時だけ反応が違う そんなに嫌いなのかよ リ「あ、あの…」 「何よ、女のくせいに話かけないで頂戴 虫唾が走るわ」 変わってないのは家だけじゃない コイツらもだ シ「いい加減にしてよ!」 いきなり、怒鳴ったせいか 両親は体をビクッとさせた 「い、いきなりどうしたの?」 シ「何でリアンを差別するの? 私もレオも女なんだけど そんな事しか言わないなら もう、帰るから!」 「……」 「きゃぁぁぁ!」 庭の方から悲鳴が聞こえた もうしかして、ブラッドプリード!? 庭へ急ぐ ………何で的中するんだろうね 「どうせすぐ死んでしまうのでしょう? 貴女も…フフ」 シ「レオは急いでクラウスに電話して リアンは私と一緒に時間稼ぎを」 リ「わかった」 レオが走っていったのを確認し 奴に攻撃を仕掛ける シ「キュアノス式血凍術!」 上空に大量の槍を作り出し それを一気に落とす 「こんなので私を倒せると思ったの?」 リ「アントラクス血炎術!」 リアンの鎌で傷をつける でも、すぐ再生する 「痛いわねぇ…私を傷つけて ご褒美に殺してあげるわ!」 シ「お前、まさか…エルダー!」 寸前のところで回避する さすがに不味い…エルダー級に 遭遇するとは思わなかった そう思っていたら、大きな槍が 私の脇腹を貫いた シ「リアン…逃げて」 重症を負った状態の私で何が出来る? それでもこの子だけは殺させない リ「何を言ってるの?」 シ「このままじゃ…私達、両方 タダでは済まない せめて貴女だけでも…」 side リアン 私だけ逃げる? それだけは嫌 姉さんは死なせない 昔から私を庇ってくれた そのお礼はまだ出来ない リ「ごめん、それだけは出来ない」 シ「いいから逃げて!」 リ「ううん、姉さんはじっとしてて おい! ババア! ジジイ! 外で見てねぇーで姉さんを助けろ!」 さすがに私でもキレた 目の前に怪我人がいるのに 放置とかマジでありえない リ「さてと、クラウスが来るまで 私が遊んであげる」 後ろで両親がわちゃわちゃしている ほんと、何も出来ないのかよ リ「いいから、早く姉さんを安全な場所まで 運べ! ババアアンタの能力使えば 安全地帯くらい作れるだろ!」 「わ、わかったよ! 指図したいで頂戴!」 そこは健全なんだね まぁ、いいや リ「ところで…」 ブラッドブリードのお姉さんの方を向く 「な、何よ?」 リ「貴女って何人食べました?」 「あら、知りたいの? 死ぬ前に教えてあげるわ 39人よ…あなたで40人目よ」 39人か…りょーかい リ「アントラクス式血炎術」 槍を召喚し、突き刺していく 「痛い! 痛い!」 39本刺してよね コレは天罰だよ? まだ足りないけど リ「逃がすわけないじゃん」 特殊な文字が書かれた帯で ブラッドブリードのお姉さんを縛り付ける 「熱い! 熱い! 解いて!」 リ「レオ…そのメモ見せて」 レ「ど、どうぞ」 んー、読める 読める リ「貴女、レフォン・ヴァリアント・マリー って言うんですね クラウス…後は頼んだよ」 ク「承知した」 後はクラウスに任せて 姉さんのところに行かないと リ「姉さん…病院に連れていくからね」 「何処へ行くのよ!」 リ「耳聞こえなかったの? 病院に行くんだよ…病院に」 「シアンを見殺しにすれば あなたへの差別をやめてあげるわ!」 何言ってんだこいつ 頭おかしいんじゃねーの 「話くらい聞きなさいよ! このクズ!」 なるほどね、別にどっちでも良かったのか 欲しかったのは私か姉さん こいつらにとってはどちらが死のうと 関係ないわけ だから、使い物にならなくなった 姉さんを見殺しにしろって言うわけね リ「なら、やめなくていいよ 私は姉さんを助ける」 「なら………死ねぇ!」 バンッ! ジュワッ……シュン 飛んできた鉛の弾を私の能力で溶かした チラリと、ヤツの顔を見ると 青ざめた顔をしていた リ「で、何? 私を殺そうとした訳?」 「あ……あのね、リアン…これは」 リ「これは…何? 何かの手違いだと言いたいの? 目撃者は何人もいるの」 カッ……カッ… 私が1歩ずつ近づくたび ババアはガクガクと震え 口をパクパクさせている リ「今後一切私達に関わるな」 「チッ……、奴隷の分際のくせいに 私に命令をするな!」 グサッ! ポタッ……ポタッ… リ「………ッ!」 「あははははははははははははは!! いい気味よ! 奴隷は奴隷らしく死になさい!」 あーあ、気持ち悪い笑い声が聞こえる 何が奴隷よ……… 姉さんの事もそう思っているのよね 吐き気がしてくる… シ「キュアノス式血凍術…」 リ「姉……さん?」 side シアン シ「今のはわざと外したの…… あなたは罪に問われるわ それと……私とリアンは あなた達と縁を切るわ」 「ど、どうして! あなた達がいないと私達は!」 シ「嘘泣きやめたら? ………さようなら」 あの女の怒鳴り声が聞こえた 「どうしてだ」 「育てた恩を忘れたのか」 …吐き気がしてくる リアンを傷つける奴は誰であろうと 許さないわ
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