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日中、稲田さんのことがあって疲れていた私は優しい菊姫さんの顔を見ると、ホッとした。久しぶりに母親に再会ような感じになる。
何故、些細なことで疲れるのだろう。会社員時代は、嫌な上司や同僚なんか沢山いたのに。それに耐え、スルーする力もあった筈だ。
今はここでスローライフを送っている。人とほぼ接することがなくても、私はどうやら、平気だということが分かった。
ここで与えられた仕事をこなしていることについて、加藤さんは口出ししない。
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