昭和のナポリタン

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「あの、それって……」  所謂、縁談の話か。  恋愛なんて長らくしていない。大学生のときに恋人がいたが別れたっきりだった。そのまま仕事に没頭し、二十七になってしまった。  結婚は焦っていないが、特別恋人が欲しいわけでもない。けれども恋人が要らないわけでもないが、無理して探す気はなかった。 「三十なんだけどね。群馬の月夜野でスーパーの経営をしている。君はなかなかの美人だから甥っ子も気に入ると思ってね」 「へぇ、凄いですね」
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