友達とのお別れ

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友達とのお別れ

子どもの時にそう、小学校一年生の時、クラスに色の白いちょっと強気な女の子がいた。 その子は時々学校を休んでいた。 たまにお話をしたことはあったけどいつでも負けん気の強い子だった。 だんだんその子は休みがちになってそのたびになぜか顔色が薄紫にかわっていった。 そしていつの間にか紫色になっていた。6月のある日、二週間位休んだ。 こんなに長い間休んだことがなかったのでどうしたのかと思っているうちに二週間が過ぎた。 しばらくして先生からあの子は学校のある病院に転校しました。とみんなにお知らせがありました。 その後、机はそのままになっていたけど戻ってくることはなかった。 夏休みが終わってもその子は戻ってこなかった。 その時、初めて友達との別れを知った。 入学したときはずっと一緒に過ごすと思ってた。 小学校を卒業してもまた同じ中学校に行くものと思ってた。 ずっと一緒にいると思ってた。 突然の別れだった。 あまりにも早い友達との別れだった。 心にポカンと大きな穴が空いたような強い衝撃だった。 とても仲のいい友達ではなかったけど同じクラスの子がいなくなるなんて考えたこともなかった。 席も離れていたからそんなに話したこともなかった。 でも時々その子の事を時々思い出す。 いなくなって悲しいとか寂しいとかではない。 なんかパズルのピースがひとつなくなったみたいなそんな感じがする。 存在感のある女の子だった。
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