14.まきまきの公園で

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 そう聞いていた上、ちょうど出勤時刻を遅くに設定していた俺は、様子見がてら実家に立ち寄っていた。そして母親の用意したお茶とお菓子を前に、目眩がするように頭を押さえていた。 「……ということでね。できれば是非お呼びしたいところなんだけど、実はその萌々(もも)ちゃんのお父さまからは遠慮しますと言われてしまって……」  ということってなんだよ……。 「……だから萌々を?」 「いいと思わない?」  いいと思う。  って、俺が言うと思うのか。  俺は緩く首を振りながら、密やかに息をつく。  そんな俺の反応に構わず、母親は更ににこにこと続けた。 「正臣(まさおみ)さんはもちろんOKなのよ。和臣(かずおみ)だってお母さんたちに任せるって言ってくれたし」  和臣……。  兄貴の名前、久々に聞いたな。  ……いや、今はそんなことどうでもいいんだけど。 「だけどね。このまま普通にご招待しても……萌々ちゃん、来てくれない気がして。ほら、お父さまが断ったのに、っていうこともあるし。だから、先にあなたから話してみてほしいのよ。どうしても、是非とも出席してほしいって」
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