14.まきまきの公園で

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 そうつらつらと言葉を並べた母さんは、最後に「ということで、お願いね」とそこだけ妙に威圧的に、念を押すように言って俺のカップに落としたばかりのコーヒーを注いだ。 (いや、お願いねって言われても……)  俺は次第に収まっていくチョコレート色の波紋を見つめながら、はぁ……と隠す気のない溜息をつく。それでも目の前の母親は、ただにっこりと微笑んでいただけだったけれど――。 ***  萌々(もも)の連絡先は知っている。  いつだったか、萌々に交換させられたのだ。  理由はなんだったか……何かの写真を送るとかなんとかだったっけ?  はっきり覚えていないけれど、とにかくまぁそんなわけで、そこからメッセージアプリを繋ぐこともでき、今に至る。 〝お前今家? の公園までちょっと出てこられるか?〟  萌々宛の画面にはそう表示されている。  まもなく既読がついたそれに返ってきたのは、 〝大丈夫!〟  というデフォルメされたのスタンプだった。  ……何気(なにげ)にあいつ根に持ってんな。
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