118人が本棚に入れています
本棚に追加
「――萌々ちゃん、それ……」
なのにえっちゃんは何故かハッとしたように私を見詰めてくるの。
「――?」
その真剣な眼差しに、私はドキドキしてしまう。
「萌々ちゃんも……久遠寺くんの気持ちに……気付いた……?」
私はえっちゃんの言葉に、私が久遠寺くんから告白されてしまったこと、どこかで知ってしまったの?と言葉に詰まって。
何て答えたらいいんだろうってうつむいた。
なのに、「今の仮定って……久遠寺くんのことだよね?」って恐る恐る続けられて。
え? どういうこと?と思ってしまう。
ちょ、ちょっと待って?
「今の仮定」って……もしかしてえっちゃん、恋愛対象が女性でなかったら、云々のこと、指してる?
久遠寺くんがそうなんだって、言ってる?
え?
え??
えーっ!?
ちょっと待って、えっちゃん。
何でそんな話にっ!?
私が知らない間に久遠寺くんと何があったの!?
私は隆ちゃんのことを束の間忘れて、えっちゃんをじっと見詰めた。
最初のコメントを投稿しよう!