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そしてこうなったからには、萌々ちゃんだってちゃんと向き合ってくれるはずだ。
もともとそういう約束だったんだから。
とはいえ、自分なりに冷却期間はおこうと思い、年明けまでは大人しくしていた。
さすがに告白を断ってすぐに動くのは、僕にとっても林田さんにとっても、そして萌々ちゃんにとっても気まずいのではないかと思ったからだ。
だけどそれもそろそろ限界に近づいていた。
萌々ちゃんと約束してからずっと、どうにか余裕ぶって微笑っていたけれど……。
そんな関係を焦れったく思っていたのも事実だから。
そもそも全く脈がないわけでもなさそうだったし。
それがよけいに僕の背中を押した。
***
月末のその日――。
待ち合わせ場所はいつものところだった。ノンアルコール飲料が豊富なあの店だ。
指定時刻もまた同じ。
それは僕が林田さんと話をつけたあともずっと続いていることだった。
ほぼ時間通りに4人がそろい、22時頃にお開きになる。
欠席者はいつもゼロ。遅刻はあっても、最後まで来ないと言うことはない。
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