118人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
「ヤダぁ〜っ。萌々ちゃんのエッチ!」
丁度目の高さにきていたえっちゃんのたわわな胸を思いっきり物欲しそうな目で眺めてしまった私に、えっちゃんからそんな声がかかる。ついでに、クロスした腕で胸をガードされてしまった。
「ちょっ、えっちゃん、人聞きの悪い!」
とか言いながら、えっちゃんの豊満なバストをじっと見つめてしまったのは事実。
「私、ただちょっと、大っきくてうらやましいって思っただけだからっ」
何が、とは言わなくても分かるよね?
この際、〝ちょっと〟じゃなくて〝めっちゃ〟だという本音がバレてしまっても仕方ないと割り切ってもいい。
えっちゃん、基本的には細身なのに、出るべきところはしっかり出てて、引っ込むべきところはキュッと締まってるんだもん。
同性の目から見ても本当綺麗でうっとりしちゃう。
さすが〝Ecco〟という名で読者モデルをやっているだけのことはある!
ちなみに、本名の「悦子」は今風じゃなくて嫌だからEccoにしたんだとか。
「萌々ちゃんみたいに可愛い名前だったら、そのまま使ってたと思うよ〜?」
と言われたのをふと思い出した。
えっちゃんは、「悦子」と呼ばれるのを凄く嫌う。
***
「やっぱ女の子っていいよね〜。悦子ちゃんが来た途端、華やかさが倍増したし!」
不意に神木くんからにこやかにそう言われて、私は慌てて振り返る。
えっちゃんも、「悦子ちゃん」と呼ばれて一瞬神木くんを睨んだけれど、気づいてなさそう? 彼、鈍いところあるからなぁ。
それにしても――。えっちゃんの登場ですっかり失念してしまっていた!
最初のコメントを投稿しよう!