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さすがに久遠寺くんに気持ち悪いって思われてそう……。
それにこんなあからさまにしてたら「久遠寺くんファン」の子達に吊し上げられかねない。
えっちゃんに橋渡しをするどころか、こんなことじゃ私自身が久遠寺くんから避けられちゃうよ。
そんなことを思って頭を抱えていたら、ふと神木くんが視界に入った。
そうだ、神木くんなら。
彼なら久遠寺くんとも仲がいいし、人懐っこい性格な上に私のことを低身長仲間とか呼んで同類意識を持ってくれているものね。
将を射んと欲すれば先ず馬を射よ、だわ。
久遠寺くんが神木くんの将かどうかはこの際置いておくとして。
***
「神木くん、ちょっと……」
えっちゃんとは別講義。久遠寺くんと神木くんとは同じ講義を取っているものがあって。
私はその時に神木くんが久遠寺くんのそばを離れる機会が訪れるのをずっと窺っていたの。
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