12.月に一度の……?

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 萌々(もも)ちゃんとの約束を守って、僕はあれから林田さんともよく話すようになっている。結果、林田さんは林田さんで魅力的な女の子だってことはよく分かった。  かと言って、僕の気持ちが萌々ちゃんからぶれたことはないけどね。 「時間あるし、先に飲み物だけ注文しようか」  メニュー表とにらめっこしたままの林田さんに声をかけると、 「あ、うん。じゃあ、私この紅茶のカクテル……ホットで」  珍しくおずおずとした様子で顔を上げた彼女が、僅かに目線を落としたまま言った。  ……うん。  やっぱり萌々ちゃんの勘? は当たっているんだろうな。  そう思ったのはこれが初めてじゃなかったけど、僕はひとまず気付かないふりを続けることにした。 「美味しそうだね。僕もそれにしようかな」  僕は何でも無いみたいににっこり笑って頷くと、天板の端に置いてあったコールボタンを押した。
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