2 あんな会議は怖すぎる

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 きっちりと文章を頭の中で練っている。  合宿場所だろうか、いくつかの山の風景がフラッシュ。あたりをつけているのか。細かい数値もいくつか。そして  サンライズの顔が、みえた。ほんの一瞬。  彼は今こちらを見ていないのに。  それは特に珍しいことではない、が、その顔は証明写真だった。  他にも、ホーク、ヤルタ、メントス、ギガンテの顔写真も。   この男はあらかじめ、ここに集うメンバーの顔写真付きファイルを閲覧していたようだ。  それから何かの施設が見えた。  白っぽいあまり背の高くない郊外の施設、中は病院か? それとも大学の実験室?  入り口にいるのは……声まで聞こえる。外国語だ、その後妙にはっきりとした日本語が。 「キミにお願いした件だが」  急にすべての映像と音が消えた。  まずい、また深入りしすぎたか?  ベイカーがじっとこちらに目をくれている。 「何か質問が? サンライズ」 「いえ」  周りの連中は、さぞぼんやりした新人だと思っているだろう。 「では今日はこれで解散、合宿前日までにまた、細かい作戦会議を何度か行う。次回は来週火曜午後17時より」  それぞれ、書類を持って立ち上がり、外に出て行く。サンライズもつづいて外に出ようとして、ふと後ろからの鋭い視線に気がついた。  ベイカーが、じっとこちらを見ていた。   ―― 何を言うつもりだ? 「お疲れさま」  ただそれだけだった。  サンライズも、面と向かっては相手の心に立ち入る勇気がない。 「お疲れさまでした」  それだけ口にして、会議室を後にする。  気づいたら、どんよりと重苦しい頭痛に見舞われていた。  サンライズは足をひきずりながら、デスクに帰っていった。
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