来客、さつき(後半)さつきの相談

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来客、さつき(後半)さつきの相談

 さつきは、肩をすくめて鞄から財布を出すと、持ってきているとちら付かせるのだった。  オリーブは満足して、ソファに腰をかけ直す。さつきも脚を組み直し、ブレンドティーの入ったポットを持って、また自分のカップに淹れた。  ちょうど、お茶が無くなってパセリが淹れ直すと申し出る。バジルもお菓子の用意をするため、キッチンへ行く。カモミールは、一人残されても気まずいだけなので、二人について行く。  オープンキッチンなので、作業をしながらでもオリーブ達の様子は、よく見える。オリーブもさつきの家をよく知っているようで、二人のやり取りは、トントン拍子に進む。 「さつきの家の庭、もう花壇がいっぱいじゃなかったかしら?」 「そうそう。だから今度は、長年息子のチャリ置き場になってた花壇を、使おうかと思ってるのよ」  さつきが言うなり、オリーブは動きを止めた。そして、息が荒くなったと思えば、今度はブルブルと身体を震わせていた。
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