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「毎回。
デートする度、会話が少なくなると拓海くんは幼なじみのひかりちゃんの話してたよね~。目を輝かせて。
私さぁ、それが悔しくって、いつも負けたくないって思って頑張ってたけど、やっぱ無理みたい」
「・・・。」
「ふたりの間には入れないって…、気付いたの、この半年で。
ひかりちゃんには、ちゃんと気持ち伝えてね? 拓海くんから。
今までデートコース考えさせたんだからっ!」
椎名先輩はそう言うと俯いて微笑んで、オレから逃げるように走って改札をくぐり抜けて行った。
ホントはさ。
先輩に言われるちょっと前に、気付いてたんだ…。
ひかりと一緒に考えたデートプランを先輩と一緒に実行してさ、先輩の喜ぶ笑顔見るたび、ひかりがダブって見えたりして。
先輩には悪いけど、
いつもオレの中にはひかりが居て…。
それが当たり前すぎて。
気付けなくて。
なぁ。
ひかり、お前は気付いてた?
オレと先輩とのデートプランを真面目に立てて、
「頑張って!」 って
笑顔で言うお前にムッとしてたりしてた、って。
だから、今日。
お前にまたプラン立てさせたんだ。
オレとひかりとのデートプランだけどねっ♪
明日。
駅で待ってるよ。
明日はもっと素直になるから。
好きだよ、ひかり。
~Fin~
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