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とつぜんそらから、風にはためく、せんたくもののようなおとが、ふってきた。
「いいもの、みつけた。カァア」
くろいはねのとり、カラスがとびこんできて、シャンプー太郎をつかんだ。
カラスは、ちからいっぱいはばたいて、空たかくとびあがった。
あまりのたかさに、シャンプー太郎の目が、ぐるぐるまわった。
カラスはおかまいなしだ。
「おまえはオレさまのはねを、サラサラサラの、ツヤツヤツヤにするんだ」
「いやだよう」
「ぼくは、ぼくをかってくれた人を、サラサラの、ツヤツヤにするんだ」
「なまいきな。カァア、カァア」
カラスはシャンプー太郎を、くちばしでつついた。
とてもいたくて、シャンプー太郎はなきだした。
「だれか、たすけてー。だれか」
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