9人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
プロローグ
「ね、ねぇ」
気づいたら私の口が動いていた。旦那はそれにニコッと笑った後にどうしたの?と言うように首を傾げた。私は気付けば旦那から目を逸らしていた。
そしてもう一度旦那の方を見た。
私の手が震えた。
「もし私が浮気してたら、どうする?」
言ってしまった。正直言うつもり無かった。口も手も震えていた。
30秒の間があった。
私はそれが怖くて、怖くて30秒が、1分でも1時間でもその様に長く感じた。
旦那は遂に口を開けた。
「許すよ」
私は旦那の言ったことが理解出来なくて瞬きした。そして旦那の方を向いた。
「僕は浮気、許すよ」
そう確かに、旦那の口が言った。
最初のコメントを投稿しよう!