AI、はじめました

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「なぜ、あんなところにいたんですか? 危ないですよ。栄養状態も良くないようですし。それで、事情をお伺いしたいのですが」  どうやらここは警察署のよう。アイは道端で倒れていたらしい。  状況をつかめていないままだったが、アイは目の前の若い刑事に叫んだ。 「お、お願いです! あの男を調べてください。小住っていう、チヒロと付き合っていた男です。お願いです、小住を……!」  刑事は一瞬戸惑った顔を見せたが、ややもすると「落ち着いてください」と一呼吸おいてから言った。 「小住って男なら亡くなりましたよ。事故で」 「え?」  隣にいた年配の刑事が補足する。
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