秘密の暴露

4/6
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
次の日、その日は俺にとって最悪の日になった。 塾が終わり友人Aから一緒に帰ろうと誘いがあった為塾の前で少し待っていた。12月もすぎていて夜はとても冷える。自転車を漕ぐ為には手袋などの防寒具やカイロなどは必要不可欠なのだ。まだ時間がかかると思い自販機でコンポタを買うとすぐに友人Aはでてきた。俺はそれを見るともう一つ友人Aの分も買った。 「お疲れ様、誰と喋っていたんだ?」 俺は友人Aの後ろから話しかけた。少し驚いている様子を見せながら友人Aは無表情で『別に』と一言俺に言い放って自転車置き場に向かった。俺は何かあったのだと悟って何も言わず後をついて行った。 「今日公園でも寄らないか?」 友人Aからそう持ちかけてきて俺はそれを承諾した。悩みがあるのかもしれないと思い公園に着いたら先程買ったコンポタでも渡そう。公園に着くと自転車をベンチのすぐ近くに止めた。すぐにベンチに向かった友人A。俺は後からゆっくりと向かい友人Aにコンポタを差し出した。 「なんかあったのか?」 「なんかあったのかだって……」 友人Aは鼻で笑いながら俺を見てきた。差し出したコンポタは次の瞬間はたき落とされた。 「何するんだよ」 人の親切を貶すような行動に俺は心底腹を立てた。誰だって急にあのような行動を取られたら腹が立つだろう。だが目の前にはもっと腹を立てていた人物が目の前にいた。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!