魔法の鏡

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SE 二人が近づく 智   「こんにちわ。 村長さん」 恵   「良いお天気ですね」 メルダ 「なんだ、お前たち… 何の用だ?」 智   「私達はセリーヌの友人です」 メルダ 「何だと! セリーヌはどこだ! 何故来ない?!」 恵   「セリーヌは今、結婚式の準備中よ」 メルダ 「結婚式は中止だと言ったはずだ! セバスチャンは私のものだ!」 智   「どうしてそんな事を? セバスチャンは無事なの?」 メルダ 「ああ、無事だとも…牢屋の中で元気にしてるよ」 恵   「牢屋ですって? ひどい! 今すぐ出してあげて!」 メルダ 「それは出来ないよ。…私との約束を思い出すまではね…」 智   「約束?」 メルダ 「ああ。 15年前に森で迷って飢え死にしそうになっていたのを      私が食べ物を与えて助けてやったんだよ。      そして、15年経ったら私の所へ戻るという約束で町に返したのさ」 智   「15年前って、セバスチャンはまだ子供じゃないの?」 恵   「ショタコンだわ、こいつ、ゆるせん! もう怒った!      あんたの正体はわかってんのよ! これを見なさい!」 SE コンタクトを開く メルダ 「うう! 何だそれは…」 智   「真実を映す魔法の鏡よ!」 恵   「参ったか! おとなしくお縄を頂戴しなさい!」 メルダ 「うううう、、、うるさい~!」 セリーヌ「話は聞きました」 アリス 「ききました!」 智   「セリーヌさん!」 恵   「アリスも、危ないから待っててって言ったのに!」 智   「これはメルダさんじゃ無いの! 正体は大トカゲなの!」 セリーヌ「森に不思議な力を持つ大トカゲがいるという伝説は本当だったのですね」 アリス 「大トカゲ、大嫌い!」 メルダ 「セリーヌ、こっちへおいで。       そして、もうセバスチャンを愛していないと宣言するのだ」 セリーヌ「いやです! そんな事出来ません!」 メルダ 「聞き分けの無い娘だね~、一言『愛して無い』と言えばいいんだよ」 恵   「あんたもしつこいわね!」 智   「どうしてそんなにこだわるの?」 メルダ 「二人の愛の誓いが私の呪いを邪魔してるんだよ~      セバスチャンを私と同じ姿に変えて森で暮らしたいんだ~      15年ずっとこの日を待ってたんだよ~」 恵   「うわ~、勝手な理屈」 智   「ショタコンめ!」 セリーヌ「だめです! 私だって…、私だってずっと昔の子供の頃から      セバスチャンのお嫁さんになるって決めてたんです!      それだけは絶対…絶対譲れません!」 アリス 「ゆずれまてん!」 メルダ 「えーい、めんどくさい! こうなったら人間の姿のままで構わんわ! 智   「まずい! 今すぐ森へ帰るつもりだわ! メグ! 行くわよ!」 恵   「おっけー! 挟み撃ち転送作戦開始!」 SE 二人が駆ける 智   「今よ!メグ!」 SE コンパクト開く 恵   「ほいきた!」 SE コンパクト開く SE 衝撃音 恵   「くっ!」 智   「避けられた!」 恵   「さすが、野生の勘ってやつね」 アリス 「キャーー!!!」 智   「アリス!」 セリーヌ「アリスを離して!」 メルダ 「ひっひっひ。 離して欲しければ『愛していない』と言うんだ」 アリス 「だめ!お姉ちゃん! 言っちゃだめ!」 セリーヌ「ああ、アリス…ごめんなさい、、、私…」 智   「メグ、セリーヌさん、ちょっとこっちへ来て」 恵   「何? 何かいい作戦でもあるの?」 メルダ 「おやおや、今更隠れて何をコソコソしてるんだい?」 SE 衝撃音 恵   「メルダさん、わかりました。 わたし、もうセバスチャンを愛していません      だからアリスを返して下さい」 アリス 「お姉ちゃん、だめえ~」 メルダ 「おおお!よく言った! ほら、アリスは返してやるよ」 SE アリス駆ける アリス 「お姉ちゃん! あれ? お姉、、、ちゃん?」 メルダ 「フッフッフ。 これで今頃セバスチャンは立派な大トカゲに…」 智   「セリーヌさん、今よ!」 セリーヌ「はい!」 SE 衝撃音 メルダ 「はう! ま、まぶしいー!!!」 智   「油断したわね。 セリーヌさんとメグが入れ替わっていたのよ。      だからさっきの言葉も効果ないわ」 メルダ 「く、くやしい~~~! セバスチャ~~~ン!!!!」 SE 衝撃音 智   「ふう。やったわね。 これであいつはもうどっか他の世界に飛んでったわ」 恵   「おつかれ! トモちゃん、セリーヌ!」 アリス 「おつかれです!」 セリーヌ「これ、ありがとうございました。 それにしても不思議な鏡ですね」 智   「うん。 パパが作ったの」 セリーヌ「お父様が…」 SE 着信音 恵   「あ、噂をすればパパからだ」 智   「何だって?」 恵   「対策出来た 今から転送 準備せよ 以上」 智   「セリーヌさん、アリス、私達、帰ります」 セリーヌ「そうですか、大変お世話になったのに、何のお礼も出来なくて…」 恵   「ううん、ジャガイモのスープすごくおいしかった。 ありがとう!」 アリス 「また逢える?」 恵   「うん!きっとまた逢えるよ」 智   「さあ、メグ、行こう」 恵   「おっけー!」 SE コンパクト開く 智   「じゃ、また」 セリーヌ「ありがとうございました」 恵   「またね」 アリス 「また来てね」 SE 衝撃音 智   「あ、私達の部屋」 恵   「帰って来たー! ただいまー!」 智   「ちゃんと元の場所に戻るんだね」 恵   「そうみたいね。 あれ? でも…なんか雰囲気が違うというか・・・」 智   「メグ! この教科書、見て!」 恵   「小学・・・3年生?」 智   「これも…これも!」 恵   「という事は私達…」 智   「小3の時に戻っちゃったの?」 智恵  「えええええええええ!!!!!!!??????」
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