21人が本棚に入れています
本棚に追加
海
いつだって 控え目な 君の仕草
永遠に咲くことのない
堅い つぼみのようだ
そんな気がして
海の底に眠る白い砂の重さを持ち
銀河に浮く質量のない
透明な砂でもある君を
今宵 この腕に
抱きしめて同じ視点で宇宙を見る
神秘を湛え続ける海に
碧く慎ましやかな海に
共に憐憫 沈め
均整のとれた君の魂に くちづける
柔肌に波打つ 甘き抒情
それぞれの海に音もなく
湧きいずる永遠
最初のコメントを投稿しよう!