恐怖の肝試し2

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「で、今から行くのってどんなところなんですか?」 思い立ったが吉日、大急ぎで部室を出た私達は、唯一お酒を飲んでいなかった後輩の車に乗り込んで出発していた。 人通りはまったくなく、後続車も対向車もしばらくは見ていない。 そんな田舎の道を走っていた。 「こっからもうしばらく行った、海沿いにあった病院だよ。」 「精神病院って言ってましたよね?」 怖がりだけど怖い話は聞きたい、そんな好奇心旺盛な後輩が恐る恐る尋ねてくる。 「そうだよ。まぁ外観に特徴があるから行けばわかるけど、精神科をメインに神経科や内科もあったらしい。」 「どうして廃墟になってるんですか?」 「田舎の県の中のさらに田舎の地域だからな。過疎化が進んだからじゃないかって言われてるけど、本当のとこはよくわからない。」 「先輩は行ったことあるんですか?」 「行こうとしたことはある。でも、地元の人が近くにいたから中には入れなかったんだよ。」 「心霊スポットとかって、誰か入ろうとしてたら近所の人が通報するとかって聞きますもんね。」 特に怖いものが好きなわけでもなく、何となく居残っていてついてきた後輩が興味なさげに呟く。 それからもしばらく雑談を繰り返しながら、人気のない真っ暗な道を走り続けた。
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