南の海の島のうたびと

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うたい手の体が大きくなるにつれて、 うたごえも深く豊かで大きなものになり、 島の沖を行きかう船にも響き渡るようになっていった。 さらには、周りの島々にうわさとともにたどりつき、 とうとう大きな島の国の王宮にまで 評判がおよぶことになった。 国王はうたい手を呼びよせようとしたが、 とてつもない体重に達していた彼は、 もう島を出ることができなくなっていた。 王の使いは足しげく通い、 しまいにおおぜいの兵隊をつれてきて、 彼を輿にのせ、船につみこんでしまった。 698997f6-e651-4ee5-a0f8-9de9f65684f6
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