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美真side
特にすることもないので、家でくつろいでいると、弟である夏月からメッセージが届いた。
『兄ちゃん、キスマーク付けすぎだよ』
「…は?」
そう書かれたメッセージと一緒に送られてきた写真には明名の沢山キスマークの付いた項が映っていた。
明名の職場は夏月の高校だったのか…?
そういえば夏月の通う高校は男子校だから辻褄も合う。
「あー…なんか寒いな…」
先程から薄々感じていたが、まさか熱が再び出てしまったのだろうか。
昔から少しでも気を抜くと再び熱を出すことが多かったと思い出す。
思わず舌打ちすると足元にいたチェルが不安そうな目で見つめてきたので頭を撫でると気持ちよさそうに喉を鳴らした。
やけに甘えてくるチェルを抱えながら熱を測ると、37.8度。
「うわぁー…弱すぎかよ俺…」
これは明名に伝えた方がいいだろうと思い、だるい身体に叱咤してメッセージを打つ。
今は仕事中だから返信は暫く来ないだろう。
なかなか離れないチェルを抱えたままベッドに入り、明名の帰りを待った。
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