ハーレム一行、顔合わせにつき

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「これから、よろしくね二人とも。何かあったら、いつでも教えてね。特に、ユーちゃんに酷いことされたら、いつでも言って♪」 「観月さん、ありがとうございます。」 「姐さん、凄いなぁ・・・。見習おう。」 観月は最後にギュッと二人を抱きしめると、元気に自分の席へと戻って行った。 是非とも、この“暴力ゴリラ”は見習わんで欲しい。 今の健気で儚げで、献身的なままでいて欲しい。 「おい、遊助?声に出てるぞ?そんなに献身的な女性が好きなら、マッサージしてあげるようね・・・。うん、そう。抹殺慈威(マッサージ)だよ!」 「ひいぃ嫌!いや!いいです!近付かないで、ください!お願いします!」 「そんな遠慮しないで?次は足だけじゃなくて、腕もしてあげるよぉ。」 「ひっ!?」 俺は、足湯での観月式マッサージを思い出した、震えながら、ヨタヨタと逃げる。 だが、思うように足が竦んで進まない。 「いや!いやだあぁー!こないでぇ!」 逃げられないと悟った俺は、両腕を抱え、足も隠すような体勢で正座する。 対観月用、体術!『亀の構え』だ!(即席) これなら手も足も出てないから、マッサージは効かないはず! 「ふふ・・・!可愛い・・・亀さんみたい♪」 ー ドカッ! 「あ・・・。」 横腹を軽く蹴られると、そのまま仰向けにひっくり返される。 全身、丸見えの無防備な亀が、そこにはいた。 「アハハ八八ノヽノヽノヽ!!かわいいねぇー!!お腹もお手々も、あんよも丸見えだよぉー?」 「ガクブルガクブル・・・!!」 黒く淀んだ瞳で俺を見下ろす観月さん・・・。 やべぇやべぇやべぇやべぇ・・・! 出てきてる!出てきてる!彼女が! 闇観月(“やみ”みつき)・・・略してヤミツキさんが出ててきてる!? 拗れにこじれた幼なじみの関係で出来上がったサイコパス人格の観月さん。 この状態の時は、本当に何をするか分からないトランス状態だ。 狂ったことを口走り、狂ったことをしてきて、狂った見解をして、狂った笑い声をあげて満足している、まさに狂った存在。 【闇観月(“や”みつき)さん】 やだ、やだやだやだやだやだやだ! 最悪、殺される!本当、やだ!
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