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依頼
「どうか、どうかこの村を救ってください」
小汚い老人が俺様々にすがり付いてくる。
旅の途中に休憩がてら立ち寄ったが、こんな汚い老人が村長とは、この村は碌でもない村だな。
「見返りは?」
「私共に準備できるものであれば何でも、ですから何卒、何卒、、」
汚いじじいが汚い顔で泣きついてくる。鬱陶しい。
「化け物はどんなだ?」
「はっ、と、と言う事は」
「いいからさっさと教えろ。」
「高さの程は二階建ての建物に近く、鋭利な牙や爪こそ持ち合わせてはおりませんが非常に協力な力を持ち、おかげで村はこの有様です」
「村の様子なんか聞いてねえ、んなもんは見ればわかる。」
村には、その一部を巨人に踏み潰されたかのような建物が数多く並存在してたな。あの壊れ方、そこそこ強そうだな。
「5人だ」
「ご、5人と申しますと」
「ちっ、察しの悪いじじいだな。人だよ人。物じゃなくて人を寄越せって言ってんだよ。」
「なっ、人でございますか?」
「いちいち聞き返すなめんどくせえ、次質問してきたらテメェを殺して村を去る。」
「はっ、はい。すぐに若い女を集めてきます」
じじいは俺を置いてどっかへ駆け出していった。
長え、じじいいつ帰ってくるんだ。なめやがって、化け物じゃなくこの村をぶっ潰してやろうか。
「はぁはぁ、おまたせ、致しました。村でも美人と評判の娘達です。」
「おう、遅かったな。危うく村の方をぶっ潰すとこだったぜ。」
「ご冗談を」
「いや、本気だったぜ。まあいい、ギリギリセーフって奴だ。じゃあそこの5人借りてくぜ」
俺様が移動しようとしてんのに何であいつらはついてこねぇんだ。
「おいっ!テメェら何ボーッとしてんだ!さっさとついてこい。」
「もう出発されるのですか?」
「見りゃワカンだろ」
何だどいつもこいつも、脳みそが入ってねえのか?
俺は女達を連れて化け物の住んでるとか言う森に向かった。
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