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「ちょっ、おい馬鹿!!!!」
うっかり足を滑らせた俺はそのまま重力にさからえず落下していった。
あ、終わる。
普通の木なら骨折くらいで済んだだろうが俺が登っていた木は随分と大きい木だったため落ちたら最悪命を落とす。
俺は2度目の人生も呆気がなかったなと思いながら思わず目を閉じた。
「………あれ?」
落ちたはずなのに俺はどこも痛くなかった。
というか寧ろ誰かの温もりを感じるような気さえした。俺が恐る恐る目を開けると、目の前には王子がいた。
………あれ、これってもしかして……
俺が気付くより先に王子が口を開いた。
「……こんの、馬鹿!!!!
死んでたらどうするんだ!!!!」
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