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「え………ふ、ふふっ……
ははっ、王子腰抜かしたの、いや面白……!」
王子が必死になって言った言葉に俺は耐えきれなくなって笑ってしまった。
王子は顔を真っ赤にしたままうるさい、無礼だ!と俺の腕を叩いた。
「いや、傑作ですね〜。
姫を助けに来た王子、実はめちゃくちゃ弱くて姫に守られるわ挙句安心して腰抜けるとか……!」
そう言うと王子は俺を睨みつけた。
まあ顔真っ赤だしちっとも怖くないんだけど。
「……しょうがないだろ、お前が勝手に化け物と戦ったりするから…」
「いや、だってそうするしかなかったじゃん。王子びっくりするほど弱いし、王子より姫のほうが向いてるんじゃないの?」
俺がからかうようにそう言うと王子は気に食わなかったのか一瞬で顔の色を変えて俺の顎をくいっと持ち上げた。
そして目に青色の光を灯してこう言った。
「俺は絶対に王子なんだよ。」
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