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「え、ちょ、どういうこと?
誰か説明ぷりーず」
周りを見ても人間なんて誰もいなかった。
いたのは巨大な烏と巨大な虫だけだった。
虫はマジで無理だから来ないでほしい。
気持ち悪い。
なんか芋虫みたいなの…なんでこんなんいんの。でかいし。無理なんだけど。
俺が気持ち悪がりながら起き上がると何故かその虫と目が合った気がした。
しかも心做しかその虫が何故かこちらに寄ってきている気がする。
「…………え、ちょ、無理なんだけど。
は、え、ちょ、寄ってくんなし…!
マジで気持ち悪……っ!!!」
大群で寄ってこようとしたので俺は立ち上がって必死に逃げた。
しかし、虫は凝りもせずに追いかけてくる。
本当に無理だからやめてほしい。
そんな風に思った時躓いて視界が揺れた。
足元にあった石で転んでしまったのだ。
これは非常にまずい。
あいつらわりと結構な速度で追いかけてきたから捕まるぞ。
俺がなんとか逃げようと立ち上がった時目の前に大きな影が見えた。
あ、これやばい。死亡フラグだ。
このシルエットが虫のシルエットだとわかった俺は思わず息を止めた。
俺はまた死ななくちゃいけないのか、そんな風に思いながら俺は目を瞑った。
その時だった。
「か弱いお嬢さんに手を出すな、この虫けらが。」
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