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「は?ちょっ…何これ!?
何か怒ってんじゃん!
……っ、というか、地面揺れるし…っ!」
俺が地面の揺れに耐えていると王子が「わからない…、俺も森は初めて来たんだ…っ!」と答えた。
森初めて来たのに女の子救おうとしたのかよ。かっこよく救いたいならせめて事前調査しとけよ……。
俺はそう思いながらも地面の揺れにひたすら耐えていた。
その時だった。
俺らのすぐ横に種のようなものが落とされた。
「え、ちょ、何これ…!!
なんか変な匂いすんだけど、こいつらが吐いたの!?」
俺がそう必死に聞くと王子は「多分、そうだ……っ!ここの虫はねばねばの種を吐いて獲物を動かなくさせるらしいからな…!」と答えてきた。
「え、ちょ、それ早く言えよ!
やばいじゃん!!早く逃げないと!!!」
俺が焦って王子の手を引いて逃げようとしたら王子が「な…っ!なんで俺の手を掴むんだ!!変な気を起こすな!俺は1人で逃げられる!!」と言ってきた。
何だこの王子、いつまで馬鹿なこと言ってんのか……。
俺はそう言った王子の手を強く掴んだ。
「何馬鹿なこと言ってんの!!!!
いいから早く逃げるよ!!!!」
王子は俺の勢いにやられたのか、しょうがないなと言い一緒に走り出した。
何でこんなことになっているんだろう。
家に帰りたいやお母さん。
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