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そこはあたり一面、暗闇だった
その中にただ一人、彼女が立っていた
「もうあなたはここにいてはいけないの」
「え?」
どうしてだ?
混乱する頭の中、彼女はこういった
「ここはあなたの夢の中なのよ」
その時何かが千切れるような音がした
「……もうすぐこの夢は崩落する
その前にあなたは起きなきゃいけない」
「待って!僕はまだ…」
この世界にいたい
たとえ夢であろうと、この世界に…
「だめよ
あなたは生きなくちゃいけないの」
そんなこと言われたって…
「起きて何したらいいんだよ…」
苦しんできた
現実なんかに戻りたくなんてない
「そもそも現実はもう終わってるんじゃないのか?」
「あれもあなたのただの夢よ」
あぁ、やっぱりそんなことなかったのか
「……さぁ、起きて
あなたはあなたの行く道を行くの」
僕は…
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