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「あら?あなたは…どこの子かしら?
見たことないわね。この辺の子じゃないの?
どうしたの?お母さんは?迷っちゃったの?」
やさしいこえがきこえてきた。
きっとこのひとはいいひとだ。あんしんしたら、きゅうになみだがでてきた。
「おかあさん……うえっ、うえっ、うわぁーーーーーん!!!」
「あらあら、脅かしちゃってごめんなさいね。
泣かないで。私はサリーナ。
…見たところ…あなたの親御さんは近くにいないみたいね…後で一緒に探してあげましょう。
さ、取り敢えずうちにいらっしゃい。歩ける?」
えぐえぐなきながら、うなずいた。
さりーな、というこのひとは、わたしをたちあがらせて、よごれたふくをぱんぱんとはらってくれた。そして、てをつないであるきだした。
「あなたのお名前は?何処から来たの?」
「…っく…わたしは、れいちぇ。
いすなからひとりできたの…ひっく。
ねぇ、えいはどこにいますか?
わたし、えいを…ひっく、たすけにきたの。」
「えっ!?イスナから?ひとりで!?
えい、って、まさか霙様のこと!?
霙様を助けるって…レイチェちゃん、あなた一体…あっ、レイチェ、しっかり!!」
おなかがすいて、のどがかわいて、あんしんして………
「あっ、良かった!気が付いたのね!」
ふかふかのべっどにねかせられていた。
「さりーなさん、わたし」
「もう大丈夫。
さ、お腹空いたでしょ?どうぞ召し上がれ。
たくさんあるから遠慮しないでね。
イスナのご両親には連絡したから、お迎えに来て下さるわよ。
霙様にも会えるように頼んであるから安心してね。」
おいしそうなにおいのごはんが、めのまえにならべられた。
「……たべていいの?」
「勿論よ!どうぞ!」
「…いただきます!!!」
おいしかった。ぜんぶたいらげた。
おなかがぱんぱんになるまでたべちゃった。
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