2315人が本棚に入れています
本棚に追加
あかりとりのまるいまどのそばで、じっとしたをみていた。
「このままじゃ、霙様が危ない…
レイチェ、私この窓を突き破ってあいつらやっつけてくる。下に降りたら、私が2人を蹴り飛ばすから、あんたはここにいて。」
「いやだ!わたしもえいのところにいく!
おねがい、るうるう。つれていって!」
るうるうはしばらくかんがえていた。
ぎんのうろこがおひさまのひかりをあびて、きらきらひかってた。
「…よし。分かった。
怪我しないように、しっかり私に捕まってて。下に降りて私が手を離したら、すぐ霙様の側に。」
「うん!」
「じゃあ、行くよ!…深呼吸して息止めて!…3…2…1…GO!!!」
ガッシャーーーーン
それからのるうるうはすごかった。
わたしをだっこしたまま、ふたりのおとこをふっとばした。
るうるうのてがはなれて、わたしはえいのところにとびついた。
「レイチェっ!」
おとうさんがわたしをよぶこえがきこえた。
えいをまもろうと、おおいかぶさっているあいだに、おとこたちはうなりごえをあげうずくまっていた。
るうるう、すごい!
るーすさまもおとうさんも、おおきいおじさんも、るうるうにしかられていた。ふふっ。
るうるうはさいきょうだ。わたしも、るうるうみたいになりたい。
それから、たくさんのひとたちがやってきて、わるいおじさんたちはつれていかれた。
「レイチェ!」
「おとうさん!」
「全く…このヤンチャ娘めっ!
心臓が飛び出るかと思ったぞ…本当に無事で良かった…」
「へへっ。ごめんなさい。」
おとうさんに、ぎゅうってだきしめられた。
おとうさん、わたし、がんばったよ。
やさしいさりーなさんや、かっこいいえるぐさんのこと、きいてね。
もう、ひとりでなんでもできるよ!
こんどはどこにいこうかな。ふふっ。
了
最初のコメントを投稿しよう!